2dベクトルの回転公式とその証明

ベクトルの回転の公式とその証明について学びます。
前提の知識として三角関数、加法定理の知識が必要になります。

それでは、見ていきます。
ベクトルv(x,y)とするとベクトルvをα度回転させたい場合は、
以下の公式を適応します。


v.x = v.x * cosα -x.y * sinα
v.y = v.x * sinα + v.y * cosα
		

ベクトルの回転公式の証明

先ほどの公式を三角関数と加法定理を使って証明をしてみたいと思います

v(a,b)ベクトルがあり、そのなす角をθ、長さを|v|とし、
vベクトルをα角回転させたものをv2ベクトルとします。
v(a,b)は三角関数を使い以下のように表すことができます。


v1 = (a,b) = (|v|cosθ,|v|sinθ)
		

回転したv2は角度を加算すればいいので、


v2 = (|v|cos(θ + α),|v|sin(θ + α))
		

になります。
これに加法定理を用いると


v2 = |v|(cosθcosα - sinθsinα,sinθcosα + cosθsinα)
		

となりますね。
長さvを一般化するために、行列に置き換えて、計算してみます。


v2 = |v|(cosθcosα - sinθsinα)
		(sinθcosα + cosθsinα)

   = |v|(cosα -sinα)(cosθ)
	 	(sinα cosα)(sinθ)
   = (cosα -sinα)(|v|cosθ)
	 (sinα cosα)(|v|sinθ)

   = (cosα -sinα)(x)
	 (sinα cosα)(y)

		

この式を展開すると
2dベクトルの回転の公式になります。


v.x = v.x * cosα -x.y * sinα
v.y = v.x * sinα + v.y * cosα
		

以上、2dベクトルの回転公式とその証明でした。

このエントリーをはてなブックマークに追加