場合の数の和の法則の解説と例題
場合の数の和の法則についてと、例題を挙げます。
和の法則とは
事象A,Bがあるとします。
$A \cap B = \varnothing$
(2つの事象に重複がない)とすると
$n(A \cap B) = n(A) + n(B)$
が成り立ちます。
重複がないので、加算することができます。
両者の事象が共通点がないので、加算することができるため和の法則とつけたのでしょう。
和の法則の例題
では、和の法則を使うことになる例題を
10円,50円,100円の3種類の硬貨を全て使って、ちょうど400円を支払う場合の数を求めよ
まず、硬貨を全て使うという条件なので、
支払う対象となる金額は、
400 - (10 + 50 + 100) = 240
となります。
支払う硬貨の枚数を100円,50円,10円をそれぞれ
x,y,zとすると、x,y,zは0以上の整数で
10x + 5y + z = 24
とおくことができるので、この場合の数を考えていきます。
ここで、大きい金額xを基準にして、場合わけしていきます。
x = 2の時
5y + z = 4
よって
(y,z) = (0,4)
x = 1の時
5y + z = 14
よって
(y,z) = (2,4),(1,9),(0,14)
x = 0の時
5y + z = 24
よって
(y,z) = (4,4),(3,9),(2,14),(1,19),(0,24)
x = 2,1,0の場合は同時に起こらないので、和の法則より各々の場合の数を足して
9通りとなります。
対象の数が大きい場合の対応10000円のケース
数が大きい場合は、数値を一般化して求めていきます。
まず、400円のケースと同様にして
10x + 5y + z = 984
xを基準に考えると、
x = 98,97,・・・,1,0
x = 98の時、5y + z = 4となり、
400円の時のケースと変わりません。
よって、このxの値に対して満たす(y,z)の組みの個数はそれぞれ、
1,3,5,・・・,195,197となります。
197は相関を考えて、99 × 2 - 1から求めます。
よって求める場合の数は、
1 + 3 + 5 + ・・・ + 195 + 197 = 9801通り
と求められます。
初版:2018/6/22