外角の2等分線の定理とその証明

外角の2等分線の定理とその証明方法について

外角の2等分線の定理

外角の2等分線には以下のような性質があります。

下図のように、

$AB \ne AC$である三角形ABCの$\angle A$の外角2等分線と辺BCの延長との交点は、
辺BCをAB:ACに外分するという性質です。

外角の2等分線の定理の図

つまり、

$AB : AC = BE : CE$

また、
$AB = AC$の時は、$\angle A$の外角の2等分線とBCは並行になり交わらないので、
$AB \ne AC$という条件がつきます。

外角の2等分線の定理の証明方法

$\angle A$の外角の2等分線と辺BCの延長との交点をEとし、
$AB > AC$のケースで考えます。

下図のように、
点Cを通り、直線AEに並行な直線とABとの交点をDとし、
辺ABのAを超える延長上に点Fをとります。

外角の2等分線の定理の図

$DC /\!/ AE$だから

$\angle ADC = \angle FAE$(同位角) ・ ①

$\angle ACD = \angle CAE$(錯角) ・ ②

AEは外角の2等分線だから

$\angle CAE = \angle FAE$ ・ ③

① ~ ③より

$\angle ADC = \angle ACD$

よって、三角形ADCは2等辺三角形になるから

$AD = AC$

一方、$DC /\!/ AE$だから、三角形と比の関係(相似を利用する)より

$BE : EC = BA : AD$

$AD = AC$より

$BE : EC = AB : AC$

$AB < AC$の時は、点Eが辺BCのBを超える延長上にあり、同様に証明できます。

以上、補助線を引くことで、相似の関係が導き出せ、簡単に証明することができました。

初版:2020/5/2

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