鉛蓄電池の反応について
鉛蓄電池は充電可能な電池(2次電池)です。
負極・正極の反応とどうして充電が可能なのか覚える必要があります。
鉛蓄電池の化学反応式は以下のようになります。
$(-)Pb | H_2SO_4aq | PbO_2(+)$
負極の反応式
まず$Pb$が$Pb^{2+}$になることを覚えます。
$Pb → Pb^{2+}$
$Pb + SO_4^{2-} → PbSO_4 + 2e^-$ - ①
$Pb$が$Pb^{2+}$となって、負極なのでイオンを放出します。
溶液が硫酸なので、$SO_4$と結合すると覚えれば導けます。
正極の反応式
まず、以下の反応を覚えます。
$PbO_2 → Pb^{2+}$
両辺の$O$が等しくなるように$H_2O$を加えます。
$PbO_2 → Pb^{2+} + 2H_2O$
両辺の$H^+$の数を合わせます。
$PbO_2 + 4H^+ → Pb^{2+} + 2H_2O$
両辺の電荷の総和が等しくなるように$e^-$を加えます。
$PbO_2 + 4H^+ + 2e^- → Pb^{2+} + 2H_2O$
$PbSO_4$を作りたいので、両辺に$SO_4^{2-}$を加えます。
$PbO_2 + 4H^{+} + SO_4^{2-} + 2e^- → PbSO_4 + 2H_2O$ - ②
全体の反応式
① + ②で$e^-$を消すことで、鉛蓄電池の放電反応式が現れます。
$Pb + SO_4^{2-} → PbSO_4 + 2e^-$ - ①
+) $PbO_2 + 4H{^+} + SO_4^{2-} + 2e^- → PbSO_4 + 2H_2O$ - ②
$Pb + PbO_2 + 4H^+ + 2SO_4^{2-} → 2PbSO_4 + 2H_2O$
これをまとめると
$Pb + PbO_2 + 2H_2SO_4 → 2PbSO_4 + 2H_2O$
この→を逆にすると、充電式になります。
$Pb + PbO_2 + 2H_2SO_4 ← 2PbSO_4 + 2H_2O$
初版:2022/9/26