圧平衡定数について

以下のような可逆反応があるとします。
abcdは係数、ABCDは物質(気体)とします。

$aA + bB \iff cC + dD$

平行時のA,B,C,Dの分圧をそれぞれ$P_A,P_B,P_C,P_D$とすると、
次の式は温度が一定の場合、一定値をとります。

$K_P = \dfrac{(P_C)^c(P_D)^d}{(P_A)^a (P_B)^b}$

この定数を圧平衡定数といいます。

容器$V[L]$の容器で一酸化炭素と二酸化炭素の気体間で以下のように平衡が成立しているとします。

$2CO(気) + O_2(気) \iff 2CO_2(気)$

化学平衡の法則を適用すると、平衡定数$K$は

$ K = \dfrac{[CO_2]^2}{[CO]^2 [O_2]} - ①$

気体の濃度$[mol / L]$は、単位体積あたり物質量$[mol]$で表されるので、
一酸化炭素を例にとると

$[CO] = \dfrac{N_{co}}{V}$

気体の条件が理想気体の場合$PV = nRT$が成り立つので

$[CO] = \dfrac{N_{co}}{V} = \dfrac{P_{co}}{RT}$

のように、各気体のモル濃度を分圧で表すことができます。

これを①へ適応すると

$ K = \dfrac{( \dfrac{P_{co_{2}}}{RT} )^2} {( \dfrac{P_{co}}{RT} )^2 \times ( \dfrac{P_{o_2}}{RT} )} = \dfrac{(P_{co_{2}})^2}{(P_{co})^2 \times (P_{O_{2}})} \times RT$

温度$T$が一定なら$K$も一定なので、

$ \dfrac{K}{RT} = \dfrac{(P_{co_{2}})^2}{(P_{co})^2 \times (P_{O_{2}})}$

も一定になります。
ここで、$\dfrac{K}{RT} = K_P$とおくと

$K_P = \dfrac{(P_{co_{2}})^2}{(P_{co})^{2} (P_{O_{2}})}$

このように一般化することができます。

初版:2022/10/18
更新:2023/10/21(圧平衡定数の証明を追加)

Tweet