関数と関数の積の微分の公式2とその証明

関数と関数の積の微分の公式2は以下のようになります。

関数と関数の積の微分の公式2

\(\{(ax + b)^n\}' = n(ax + b)^{n - 1} \cdot a\)

関数と関数の積の微分の公式2の証明

\(\{(ax + b)^n\}' = n(ax + b)^{n - 1} \cdot a\) - ①
として、数学的帰納法を利用して証明します。

[1]$n = 1$のとき

左辺は\((ax + b)' = a\)

右辺は\(1 \cdot (ax + b)^0 \cdot a = a\)

よって、$n = 1$のとき①は成り立つ

[2]$n = k$の時、等式①が成り立つと仮定する。
つまり、

\(\{(ax + b)^k\}' = k(ax + b)^{k - 1} \cdot a = ak(ax + b)^{k - 1}\)
と仮定する。

$n = k + 1$のとき

\(\displaystyle \{(ax + b)^{k + 1}\}' = \{(ax + b)^{k}(ax + b)' \}\)

ここで、以下の積と積の微分の公式を利用する
\(\{f(x)g(x)\}' = f'(x)g(x) + f(x)g'(x)\)

\(\displaystyle = \{(ax + b)^k \}'(ax + b) + (ax + b)^k(ax + b)' \)

仮定式を代入して

\(\displaystyle = ak(ax + b)^{k - 1}(ax + b) + (ax + b)^k \cdot a \)

\(\displaystyle = a(ax + b)^k(k + 1) \)

\(\displaystyle = (k + 1)(ax + b)^{(k + 1) - 1} \cdot a\)

よって、$n = k + 1$のときも等式①は成り立つ。

[1],[2]から等式①はすべての自然数nについて成り立つ。

初版:2021/7/21

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