高次方程式の因数を見つけ出す方法

3次以上の方程式を高次方程式といいます。 その高次方程式式$P(x)$について、$P(k) = 0$となる$k$の値は以下のように絞ることができます。

$P(k) = 0$となる$k$の値の候補

$\pm \dfrac{定数項の約数}{最高次の項の係数の約数}$

定理の証明

この定理の証明をします。

とりあえず、$P(x)$を3次式として、
$P(x) = ax^3 + bx^2 + cx + d$とします

$P(\dfrac{q}{p}) = 0$のとき、因数定理により、$P(x)$は$px - q$で割り切れるので、
商を$lx^2 + mx + n$とすると、次の等式が成り立ちます。ただし、係数は全て整数とします。

$ax^3 + bx^2 + cx + d = (px - q)(lx^2 + mx + n)$

両辺の$x^3$の項の係数と定数項を比較すると

$a = pl$,$d = -qn$

pとqに着目すると

pは、$P(x)$の最高次の項の係数aの約数

qは、$P(x)$の定数項の約数

なので、$P(k) = 0$となる$k$の値の候補は、上記のようになります。

上記の計算をみてわかるように、次数が増えたとしても、同じことが言えます。

初版:2019/7/15

このエントリーをはてなブックマークに追加