ベクトルの内分点の公式とその証明方法について
ベクトルの内分点の公式とその証明方法についてまとめてみます。
まずは、ベクトルの内分点について。まとめます。
ベクトルの内分点とは
まず、ベクトルの内分点について、解説します。
以下の図を見てください。
図では、点Pが点ABを2:3に分割しています。
これをベクトルにして着目すると、OPベクトルはABベクトルを2:3に分割している事になります。
ABベクトルの内部をOPベクトルが分割しているので、内分と言います。
つまり、OPベクトルはABベクトルを2:3に内分していると言えます。
内分点の公式について
ベクトルの内分点の公式を使うことで、図のOPベクトルをOAベクトルとOBベクトルを使って簡単に求めることができます。
内分点の公式を一般化すると以下のようになります。
ベクトルOPがベクトルABをx:yに内分するとき
$$\overrightarrow{OP} = \frac {y \overrightarrow{OA} + x \overrightarrow{OB}}{x + y}$$
と表すことができます。
ベクトルの内分点の公式の証明
ベクトルの内分点の公式の証明をしてみます。
まず、下図のようにOPベクトルは、OAベクトルとAPベクトルを加算したものと等しいので、
$\overrightarrow{OP} = \overrightarrow{OA} + \overrightarrow{AP}$
APベクトルは$\dfrac{2}{5} \overrightarrow{AB}$に等しいので、
$\overrightarrow{AP} = \dfrac{2}{5}\overrightarrow{AB}$
また、ABベクトルは
$\overrightarrow{AB} = - \overrightarrow{OA} + \overrightarrow{OB}$
とも表すことができます。
これらの条件をまとめると
$\overrightarrow{OP} = \overrightarrow{OA} - \dfrac{2}{5}\overrightarrow{OA} + \dfrac{2}{5}\overrightarrow{OB}$
$\overrightarrow{OP} = \dfrac{3}{5}\overrightarrow{OA} + \dfrac{2}{5}\overrightarrow{OB}$
となり証明することができました。
初版:2019/3/2