ベクトルの外分点の公式とその証明方法について
ベクトルの外分点の公式とその証明方法についてまとめてみます。
まずは、ベクトルの外分点について書きます。
ベクトルの外分点とは
まず、ベクトルの外分点について、解説します。
以下の図を見てください。
図では、線$AB$があり、点$P$があります。
線$AB$と点$P$の関係に着目すると、
$AP = 2AB$
また、
$AB = BP$です。
点$P$に着目して、線$AB$の長さを表現すると、
$AB$の長さの2倍地点から$AB$の長さを引いたものと表現できます。
この時、点Pは線分$AB$を2:1に外分するといいます。
線分に対して外側の点を通る時、外分という表現になるんですね。
外分点の公式について
ベクトルの内分点の公式と同様に外分点の公式もあります。
図の$OP$ベクトルを$OA$ベクトルと$OB$ベクトルを使って簡単に求めることができます。
外分点の公式を一般化すると以下のようになります。
ベクトル$OP$がベクトル$AB$を$x:y$に外分するとき
$$\overrightarrow{OP} = \frac {-y \overrightarrow{OA} + x \overrightarrow{OB}}{x - y}$$
と表すことができます。
ベクトルの外分点の公式の証明
ベクトルの外分点の公式の証明をしてみます。
内分点の公式を求めたのと同じ手順で、$OP$ベクトルを$OA$ベクトル$OB$ベクトルを使って表せるように考えます。
まず、下図のように$OP$ベクトルは、$OA$ベクトルと$AP$ベクトルを加算したものと等しいので、
$\overrightarrow{OP} = \overrightarrow{OA} + \overrightarrow{AP}$
$AP$を$AB$使って表すと、比の関係より
$AP : AB = 2 : (2 - 1)$
$AP = 2AB$
$AB$ベクトルを$OA$ベクトルと$OB$ベクトルで表すと
$\overrightarrow{AB} = - \overrightarrow{OA} + \overrightarrow{OB}$
これらを利用して$OP$ベクトルを表すと
$\overrightarrow{OP} = \overrightarrow{OA} -2 \overrightarrow{OA} + 2 \overrightarrow{OB}$
$\overrightarrow{OP} = - \overrightarrow{OA} + 2 \overrightarrow{OB}$
この結果をを外分点の公式に当てはめると
$$\overrightarrow{OP} = \frac {- \overrightarrow{OA} + 2 \overrightarrow{OB}}{2 - 1}$$
となり、公式が成り立っていることがわかります。
外分点の比を$x:y$などの代数で一般化することで証明できます。
初版:2019/3/19