分数型の漸化式の解法

漸化式のタイプの一つである、
分数型の漸化式の解法をまとめます。

分数型の漸化式は以下の形で定義されます。

$$ \displaystyle an_{+1} = \frac{pa_n}{qa_n + r}$$

この場合、$\displaystyle \frac{1}{an} = {b_n}$

と逆数を取ることで、例の形を取れるようにします。

例題で公式を確認する

$a_1 = \dfrac{1}{3} - ①$

$an_{+1} = \dfrac{an}{2 - 5a_n} - ②$の例に考えます。

まず、$an$を逆数にした時に、分母が0になるといけないので、分母チェックをします。

②で、$an_{+ 1} = 0$とすると、$an = 0$となるので、
$a_1 = \dfrac{1}{3} \ne 0$に反するので、$an \ne 0$

②で両辺の逆数をとって、

$\displaystyle \frac{1}{an_{+1}} = \frac{2 - 5a_n}{a_n}$

$\displaystyle \frac{1}{an_{+1}} = 2 \times \frac{1}{a_n} - 5$

ここで、$\displaystyle \frac{1}{an} = {b_n}$と置いて、例の形に持っていけるようにします。

$bn_{+1} = 2bn - 5 - ③$

③を例のように解くと、$b_n = 5 - 2^n$

$\dfrac{1}{a_n} = 5 - 2^n$

再び逆数にして、

$a_n = \dfrac{1}{5 - 2^n}$

初版:2023/1/1

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