楕円、双曲線の別の定義と離心率について
楕円・双曲線についても、放物線と同様に定点Fと、
Fを通らない定直線lからの距離の比が一定である点の軌跡として定義できます。
定点$F(p,0)(p \ne 0)$と定直線$l:x = -p$に対し、
Pからlに下ろした垂線をPHとするとき
$FP : PH = e : 1(e > 0)$
となる点$P(x,y)$の軌跡について考えます。
比より、$FP = ePH$だから
$FP^2 = e^2PH^2$
Hはl上の点で、$l:x = -p$より
Hの$x$座標は$-p$となるので、
$PH^2 = (x + p)^2$
$(x - p)^2 + y^2 = e^2(x + p)^2$
これを放物線の標準式に変形すると
$(1 - e^2)x^2 -2p(1 + e^2)x + (1 - e^2)p^2 + y^2 = 0$
この方程式が表す曲線は、$x^2$の係数に注目すると、以下のように整理できます。
$0 < e < 1$の時、楕円
$e = 1$の時、放物線
$e > 1$の時、双曲線
この$e$の値を2次曲線の離心率といい、Fを焦点、lを準線といいます。
初版:2022/2/4