積分によるy軸周りの回転体の体積の求め方
x軸周りの回転体の体積の求め方については、すでにやりましたが、
今回は、y軸周りの回転体の体積を求める公式についてまとめます。
切り出される面積がバウムクーヘン形になるため、バウムクーヘン分割という名前がついているそうです。
区間$[a,b](0 \leqq a < b)$において$f(x) \geqq 0$の時、
曲線$y = f(x)$とx軸、および2直線$x = a,x = b$で囲まれた部分を、
y軸周りに一回転させてできる立体の体積Vは
$$V = 2π\int_{a}^{b}xf(x)dx$$
y軸周りの回転体の体積を求める公式の証明
$0 \leqq a \leqq t \leqq b$とし、曲線$y = f(x)$とx軸、2直線$x = a,x = t$で囲まれた部分を、
y軸の周りに一回転させてできる立体の体積をV(t)とします。
$\Delta t > 0$のとき、$\Delta V = V(t + \Delta t) - V(t)$とすると、
$\Delta t$が十分に小さい時は
$\Delta V \fallingdotseq 2πt \cdot f(t) \cdot \Delta t$(円柱面積($t + \Delta t$)から円柱面積(t)で切り取った差分を直方体とした時の面積)
よって
$\displaystyle \frac{\Delta V}{\Delta t} \fallingdotseq 2πtf(t)$ - ①
$\displaystyle \Delta t \to 0$のとき、①の両辺の差は0に近づくので
$\displaystyle V'(t) = \lim_{\Delta t \to 0}\frac{\Delta V}{\Delta t} = 2πtf(t)$
よって、
$\displaystyle \int_{a}^b 2πtf(t)dt = \left[ V(t) \right]_a^b$
$\displaystyle = V(b) - V(a) = V - 0 = V$
初版:2022/3/11