無限級数の収束・発散条件について
無限級数の収束・発散条件は以下のようになります。
無限級数$\displaystyle \sum_{n=1}^\infty a_n$が収束する$\rightarrow \lim\limits_{n \to \infty} a_n = 0$ - ①
数列{$a_n$}が0に収束しない $\rightarrow$ 無限級数$\displaystyle \sum_{n=1}^\infty a_n$は発散する - ②
①②の証明
無限級数$\displaystyle \sum_{n=1}^\infty a_n$の第n項までの部分和を$S_n$とするとき、
$n \geqq 2$なら
$a_n = S_n - S_{n-1}$(数列の和を参照)
この無限級数が収束する時、その和をSとすると
$\lim\limits_{n \to \infty} a_n = \lim\limits_{n \to \infty}(S_n - S_{n - 1}) = \lim\limits_{n \to \infty}S_n - \lim\limits_{n \to \infty}S_{n - 1} = S - S = 0$($S_nもS_{n - 1}$もSに収束する)
これより、①が成り立ち、対偶として②が導かれますが、逆は成り立ちません。
つまり、$\lim\limits_{n \to \infty} a_n = 0$であっても、無限級数$\displaystyle \sum_{n=1}^\infty a_n$が収束するとは限りません。
初版:2022/2/15