単原子分子の内部エネルギー

単原子分子はH(単体で他の原子と結合せずに残りやすいもの(希ガス))など分子単体のことで、二酸化炭素$CO_2$は多原子分子になります。

理想気体の単原子分子の物質量を$n$、気体定数を$R$、絶対温度を$T$とします。

気体分子の内部エネルギーを$U$とすると、
内部エネルギーは以下の公式で表されます。

$$\displaystyle U = \frac{3}{2}nRT$$

また、気体分子の圧力を$p$,体積を$v$とすると、
$pv = nRT$により、内部エネルギーは以下のように変形されます。

$$\displaystyle U = \frac{3}{2}pv$$

単原子分子の内部エネルギーの公式の証明

1分子の運動エネルギーの公式をこちらで説明しましたが、
この公式に分子の数だけかけたものが内部エネルギーになります。

$n$モルの単原子分子の気体を考えます。
アボガドロ数を$N_A$、分子の数を$N$とするとモルの定義より

$n = \dfrac{N}{N_A}$

$N = n \cdot N_A$

これを分子の運動エネルギーの公式

$\dfrac{1}{2} m \bar{v^2} = \dfrac{3R}{2N_A} T$

にかけると

$U = \dfrac{1}{2} m \bar{v^2} \times nN_{A}$(分子全体の数$N$をかけることで、1個のもつ運動エネルギーから全体のエネルギーにしている)

$ = \dfrac{3R}{2N_A} T \times nN_A$

$ = \dfrac{3}{2} nRT[J]$

初版:2022/8/3
更新:2023/6/6

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